仮面ライダービルド ~石動惣一と”F計画”~

「会長は、この箱を開けてどうするつもりですか?」これは14話で難波会長に向けて石動が放った言葉です。13話前後で、彼を新パートナーに迎えた難波会長。このことにより、彼らが遂行していた『極プロジェクト」も難波重工が関わっていたのかなぁ。と考えられなくもないですが、難波会長に対し、この言葉を放ったということは、石動は石動で独自の思惑があると見てとれます。ではその思惑とは何なのか?それはまだ明かされていませんが、今後のビルドの玩具情報写真からその片鱗 ヒントを得ることができました。その写真がこちら

 

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これは、仮面ライダービルドの4~6月分までの玩具カタログバレの中の1枚です。
おそらく5月中旬~6月初旬にかけて登場すると思われる「仮面ライダーエボル」
変身時の音声を見ていただくと、「コブラ」と入っており、さらにフルボトルと合わせた必殺技発動時には「チャオ!」とまで入っているので、変身者は石動惣一でまず間違いないかなと思います。  以後は『仮面ライダーエボル=石動惣一』と仮定して進めていきます。

次に「エボル」という言葉について。
これはおそらく、「展開・発展・進展・進化」などを意味する”evolution”から来ていると思われます。石動は「戦兎と龍我が切磋琢磨して強くなることが俺の望みだ」と20話で語っています、同じシーンの会話から、彼は、どちらかというと戦兎(葛城巧)よりも万丈龍我のほうを大事にしているような気もしますが…。

それを踏まえてもう一度変身時の音声に立ち返ってみると、「コブラ・ライダーシステム、エボリューション!」とあり、しかもボトル挿入口の赤の方にはボトルの絵柄とは別に、ご丁寧にコブラのデザインが記されています。まるで、自分専用のシステムを使っているかのよう。このことから推測できるのは、戦兎と龍我の2人からデータを得、エボルドライバーの力で自分自身を『進化』させるのが目的で、現時点では目的達成のために難波会長や、それにすがる三都をも利用している。こんなところでしょうか。
(そういえば、第6話で2人のことを、「お前たちはガスを注入してもスマッシュにならなかった、非常にレアな存在」と言い切り、自身は「俺はただ強さに飢えてるだけだ」と言ってましたね。今思えば、それもヒントだったかな。)

 

では、仮に彼がスマッシュを超え、それよりも上に位置する仮面ライダー=ライダーシステムの完成形(?)であるエボルに進化を遂げたとして、いったい何をしたいのか?
それは、石動本人がじらしにじらして本意をボカしまくっているので、まだ分かりません。なので、再び写真に立ち返ると…やはりヒントになるような言葉がちりばめられています。  それは、必殺技発動時の音声「クリエーション」がカギになってくるかと思います。

クリエーション”creation”とは、「創造・創作」を意味し、『何かを”つくる”』ことを表します。「つくる」といえば、今作のタイトルでもある『ビルド』も同じような意味合いを持っており、ビルドドライバーとエボルドライバーをくらべてみても、カラーやデザイン、それに「フルボトル」と「エボルボトル」が違うだけで、基本的な構造は同じです。また、「ベストマッチ」を応用した「エボルマッチ」も存在し、上述したように、石動がなにかを『つくる』のが目的とした場合、原型であるビルドドライバーを、顔を変え、記憶を消した葛城本人に使わせ、完成形であるエボルドライバーを実際に作り出すのに必要なデータをスクラッシュドライバーやハザードトリガー等その他アイテムで得る。と考えれば、「エボルシステム」出現までの流れは、すべて石動惣一の目的のためのステップに過ぎない ということになります。

では、具体的に何をつくりたいのか?
そのヒントはファウスト誕生のきっかけとなった『F計画』にあると思われます。
F計画という言葉自体は、本編中には出てきていないと思われますが、第4話でナイトローグが「究極の生命体をつくることは、我々の目的の一つだ。(以下略)」と述べてましたが、これのことです。これを成し遂げるために葛城は無許可で人体にネビュラガスを投与し、政府に見つかって東都先端物質学研究所を解雇。その後まもなく難波重工にスカウトされ、研究を続けた という流れでしたね。しかし、第16話で明かされた、桐生戦兎誕生の真相シーンで、葛城は「僕はファウストを抜ける」と言っていました。このままでは自分の計画・研究を悪用されてしまうと勘付いたのでしょう。それを良しとしなかったのがブラッドスターク。他でもない石動本人です。このことから、彼の目的は、F計画の完遂。つまり、「人間を超えた、”究極の生命体”を創る」ことが彼の目的かと思われます。

 

いかがでしょうか?このように考えると、今まで解釈の複雑だったシーンも、大体辻褄が合ってきます。
難波会長にパンドラボックスを開けてどうするつもりか?と聞かれた会長は、「中に眠っている強大なエネルギーを使って、核兵器を超える軍事兵器を作り出す」と答えましたが、それに対する石動の返答や態度を見ると、それじゃ不十分。でも、コイツも利用してるだけだから、ま、いっか。というような表情でした。それもそのはず。石動の目的は、あくまで『(自身を第一号として、)究極の生命体を創る』であって、「軍事兵器を創る」ことではないのです。13話や15話のシーンから、ここでいう軍事兵器というのは=ライダーシステム=仮面ライダーのことだと思いますが、難波会長はそこまでしか見ていません。石動にとって、会長の目標は、終点でもなんでもない。ただの途中経過なのですから、そりが合わなくて当然なのです。
もしかすると、第8話で幻徳に「俺たちの狙いはデータ(そのもの)じゃない。データを応用してアレを完成させることだ。」と言っていましたが、石動のいう”アレ”とは”エボルシステム”のことなのかもしれません。まだスクラッシュの登場前だったから私も含め、話を聞いた幻徳もアレ=スクラッシュ と思い込んでいましたが。甘かったですね。

 

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彼は何を考えているんでしょう?