ウォズ・ゲイツ、スウォルツの関係性とドラマの展望

今回は、ウォズとゲイツの関係性が垣間見えましたのでそのあたりと、来週の日曜のウィザード編感想に差支えない程度の7話の感想などを綴ろうかなと思います。

今話中盤。アナザーウィザード(早瀬)を探すゲイツに「会えてうれしいよ」と詰め寄るスウォルツ。やはり予告のこのセリフはゲイツへの言葉でした。そして能力を使い、動きを止めゲイツを転落死させようとしたが、そこをウォズが助ける という場面がありました。(関係ないことですがあのストール便利だな)ゲイツもウォズに助けてもらえるとは思っていなかった様子。それを上から覗き見たスウォルツは「いつのまにか彼と手を組んでいたか。これは誤算だった、またの機会にしよう」と。本人はゲイツを行動不能にできなかったことを”誤算”と言っていましたが、去り際の笑いは威厳と余裕を保つための作り笑いか、それとも計算のうちだったのか。顔が引きつったりしていない自然な笑いだったので、私は後者だと思います。

 

自分を助けたウォズにどういうつもりだ と聞くゲイツ。対して「昔のよしみで助けただけだよ。これを機に私たちも仲直りをしないかい?」と持ち掛けるウォズ。『仲直り』とはどういう意図なんでしょうね?見返してみてもウォズもゲイツもタイムジャッカーの面々も、動きが少ないので映像から読み解くのはむずかしいですが、セリフだけでいえば考えられる可能性は「もともとは同じ派閥(チーム)に属していた二人だが、何らかの事情でウォズはオーマジオウ(以後オーマ)側に、ゲイツはオーマと敵対する組織レジスタンスの一員となった」というのは容易に考えられます。では何らかの事情とは何か?完全に推測ですが、もとはオーマは「サイテーサイアクの魔王」などではなかったが、ある時からそのようになった説。 ですが、これは少し無理があります。
仮面ライダーだけでなく、物事というのは突然起こるのでなく、何かの前兆が重なり合って大きな物事として起こるのが普通です。今回の場合だとジオウ本編では「2068年にはオーマが君臨し、人々を苦しめている」とツクヨミから説明がありましたが、オーマが2068年にツクヨミたちのいる世界(地域)を支配しているのであれば、その世界には2068年以前からオーマが力を得る前兆があったはず。なぜ、自分たちにはどうしようもないくらいの強さになるまで放っておいたのか?という点はぬぐえません。まぁ、ゲイツが「他に手はない」と言っていたことを踏まえると、描写がないだけでオーマに対していろいろ抗ったのかもしれませんが。もしかするとビルドの内海のように、オーマの腹心を演じるにあたってウォズが唐突に裏切っている。というのはありますが、二年続けて同じようなことやるかなぁ?

もう一つは、タイムマジーンの存在。先ほど「物事というのは突然起こるのでなく、何かの前兆が重なり合って大きな物事として起こるのが普通」と書きましたが、オーマが侵略者として昨年のエボルトのように、外部からやってきたのであれば話は別ですが、そうなると2068組やタイムジャッカーたちが持っている「タイムマジーン」はどちらが先に所有していたのか?という疑問が生じます。1話冒頭で無数のタイムマジーンがオーマに襲い掛かっていましたので、もともとは対オーマ用の戦闘兵器として作られたのかな?(となるとタイムトラベル機能を付け加えた、もしくは搭載した人は相当優秀ですね。)このように考えれば、自分に歴史を変えてまで敵対している者たちをオーマが追ってこないのはオーマ側が一台もタイムマジーンを持っていないから。と無理やり納得することはできます。まぁ、単に「自分には人間がどうあがいても、勝つことはできない」とオーマが高を括っているだけ とも考えられますが。

あと、この先のジオウの玩具情報を見ると、ウォズも「ミライドウォッチ」を使って仮面ライダーに変身するようなので、もう少しすればいろいろと分かってくるかなと。

ジオウの作品のスタンス的にレジェンドたちからライドウォッチを継承して、力を使い、アナザーライダーを倒す。というお決まりの形式は、平成2期のライダーたちを引き合いに出して行っているような節があり、(平成1期からはファイズだけであり、ファイズから登場した二人は、主題歌を歌ってくれているので、特別扱いとでも考えるとあとはすべて平成2期)その中でライドウォッチを持っていないのは、W、オーズ、鎧武のみで、オーズと鎧武は本編に登場確定。Wは冬の映画で登場が噂されているので本編で1,2話使ってまで『継承の儀』はやらない と仮定すると、おそらくですが11月中、遅くても12月上旬までには『お決まりの形式』は終わってジオウのオリジナルのキャラクターの掘り下げが始まるのかなと。個人的には予想しています。

平成2期は「序盤は物語の進め方の基本パターンを視聴者に提示しつつ、大量に主役ライダーのフォームチェンジを見せて玩具売り上げを促進する」というのが定着化しているので、仕方がないといえば仕方がないのですが、ビルドやエグゼイドは、それをしつつストーリーのもう一つの軸である『ドラマパート』とでも言いますか、ビルドなら桐生戦兎を巡ってファウストの、エグゼイドなら永夢の謎を追ってドクター組や黎斗が独自に動きを見せ、味を出していたので、それに比べるとジオウは パターン>ドラマパート の式が出来上がっているので、序盤のインパクトに欠けるなぁと思っていますが、今回のウォズとゲイツ、スウォルツの関係性のように、だんだんと「起爆剤」は撒かれてきているので、これらが仮面ライダージオウという物語にどう作用するのか。期待しながらもう少し待ってみようと思います。