続 檀正宗を見てみたい ~With 檀黎斗~

前回、私が「檀正宗の過去を見てみたいなぁ…」という趣旨(というより願望)を綴りましたが、

 

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 今日はその中にあった『黎斗の心情』について、トリロジー最終作である、「ゲンムVSレーザー」のエンディングテーマ Believerの歌詞より推測してみたいと思います。

 

時を止めて 時を戻し 何を知る 掴む夢は 幻の夢か 心の深い場所 宿る 炎が燃え尽きても 終わらない 終われない 繰り返しのGAMEのように 祈りにも似た憎しみが 探し続けるモノは あの温もり あの微笑みだ 誰にも消せやしない 愛していて そのno way 届かぬ思いは one way 分かり合えない世界で 戦いの道の先 光が映す影 独りの叫び この運命(さだめ)のBeliever

 こちらがその歌詞です。
仮面ライダーエグゼイド31話でだいたいのことは語られましたが、(この時も黎斗は、私の才能~でごまかした)彼は、自分の母親を失いたくなかったんでしょう。
このころ、すでに正宗の歯車は狂っており、(妻の死をきっかけに狂った?)家族よりも仕事優先になったと考えられますので、黎斗にとっては、唯一の心の寄りどころだったと思われます。
それがこの歌詞からも見て取れます。

注ここからはあまり綴りすぎると、ネタバレになりかねないのでほどほどにいきます。

 


心の深い場所 宿る 炎が燃え尽きても 終わらない 終われない 繰り返しのGAMEのように 祈りにも似た憎しみが 探し続けるモノは あの温もり あの微笑みだ 誰にも消せやしない
「終わらない 終われない繰り返しのGAMEのように」 これは、31話でのポッピーのセリフ通り、櫻子の死の直前のデータを保存し、死してもバグスターの特性を生かして、何度でも蘇る=永遠に死なない という状況を作り出し、ひいては他の人間も同じようにすることによって、難病などで苦しむ人々をなくす→そのために現状周りから何と言われても終われないGAME(=仮面ライダークロニクル)。こうして、年明け以降、”黎斗劇場”という、社会的(?)現象が幕を開けたのかなぁと。

「祈りにも似た憎しみが 探し続けるモノは あの温もり あの微笑みだ」
これは、ファンの間で、「黎斗は、母親を救えなかった医療に絶望して、仮面ライダークロニクルを作ろうと心に決めたのではないか?」とよく言われましたが、そのことを暗示しています。解釈すると、
「祈りにも似た(医療に対する)憎しみが 探し続けるモノは(、あの頃の自分の母の) あの温もり あの微笑みだ」と訳すことができます。しかし、そうして造りだしたポッピーという存在は、厳密には「ヒトの格好をしたウイルス」なので人間ではありません。けれど生前の櫻子の記憶や意志などは、しっかりと受け継がれているので、一概に人間ではない とも言い切れない。そんな思いの表れから、者でも物でもなく、”モノ”とカタカナで表記している。この絶妙な曖昧さの表現は上手いなぁ と。

とはいえ、多くの人は、「データとして後に復元される(出来る)」ということまで知らなかったため、黎斗を『バグスターウイルスを用い、バイオテロを行った実行犯』と認識し、それは終盤共通の敵の出現により、共闘することになった、永夢ら医療従事者も最初は同じ考えでした。このように、誤解されやすい私だけの一方的な、(one way)決して(no way)お母さんには届かぬ思いだろうけど、それでも愛していて…。
(たった)独りの叫び この運命(さだめ)のBeliever=このような運命であろうとも、私は、この運命を信じ、共に行く。

 

Believer。この歌は、まさに黎斗の表には出さない、叫びを主題歌を通して伝えた。そんな曲ではないでしょうか。

そして、この歌を黎斗本人ではなく、父である正宗が歌っているということは、彼自身も孤独で本当は息子の想いを分かっていたにも関わらず、きちんと表すことができなかった。その結果としてあのようになった と考えれば……何だか切ないです。

 

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動画、貼っておきます。歌詞もここから引用しました。

 

 

 

 

 

 

 

余談
仮面ライダークロノスのテーマソングもよければ聞いてみてください。
「JUSTICE」正義 とか言っておきながら、内容は、自分の過去に対する執着や後悔、その過程で自分しか信じられなくなった現状、それに対する嘆き など、ネガティブな内容で彩られており、それをRESETして、もう一度やり直したいという願望。そんな過去など振り返らず行こう というやや前向き(?)なところもありますが、全体的に自分含め、”自分が生きる世界への絶望の歌”なので、これも併せて聞くと檀親子の映像では語られることが少なかった、『数少ない本音』を聞けるかもしれません。